「いつまでもビートルズじゃないだろう」
中学生の頃、級友にそう言われたことを今でもよく覚えている。だが、なにせ小遣いが少なかった身としては、まだ手に入れていないザ・ビートルズのアルバムを後追いでこつこつと買い足していくしかなかったのだ。ようやくザ・ビートルズを全曲制覇した頃には、級友が忠告していたように、ロック・シーンはすっかり様変わりをしていた。ザ・ビートルズが解散した一九七〇年代初頭は、ハード・ロックの時代が来ていたのだ。なかでもレッド・ツェッペリンの人気は群を抜いていた。僕も友達からアルバムを借りて聴いてみたが、<…