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片岡義男.com 全著作電子化計画

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評論・エッセイ

『どこでも、ここでさえなければ』を、絵に描いてふたとおり

モナ・シンプスンの長編小説『エニイホエア・バット・ヒア』を、ペーパーバックとハードカヴァーのふたとおり持っていた。前者のデザイン、ぜんたい的な仕上がりは、明らかに商品だ。後者は落ち着いて堂々とした、ひとつの作品だ。パッケージのしかたでこんなにも印象を変化させ得る面白さを、僕は興味深く観察した。

底本:『ノートブックに誘惑された』角川文庫 一九九二年

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