ときには星の下で眠る
誰もが例外なく、移ろいゆくものたち。天空の星座のように。
夏のイメージが強い片岡義男の小説にあって
この物語は明確に秋を舞台としている。
「時には星の下で眠る」という短編が先行してあり
それが北米大陸を舞台としていたのに対し、
こちらは明確に、日本の、高原の秋だ。
オートバイを愛する者同士の4年ぶりの再会を介して
人が4年、という時間を生きることの、いくつもの模様が描かれる。
そこにはいくつも死があり、不在がある。
生きている者たちも紅葉の色の変化のように確実に変わってゆく。
そして時…
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