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ロックを再生する|第80回|コスプレスリー万才

「ずいぶんおかしな脚本だったね。そのうちじっくり読ませてもらうよ」
 映画の撮影が終わると、エルヴィスは監督のもとへ行き、笑いもせずにそう言ったという。言われたほうの監督、ジーン・ネルソンはどう思ったのか、そこが気になる。
 ジーン・ネルソンは一九五〇年代の前半に数多くのミュージカル映画に出演して、抜群のスタイルと踊りのテクニックを生かし、大活躍した人である。有名なところでは、ドリス・デイと一緒にタップ・ダンスを披露したTea For Twoでの好演が光る。やがて彼はミュージカル映画が衰退すると、映画監督として…

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