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評論・エッセイ

よく出来たホット・ドッグは、夢の連邦共和国か

よく出来たホット・ドッグは、そのひとつひとつが、共和国なのだ、夢のユートピアなのだ。上出来のホット・ドッグの香りに胸をときめかせながら、そのほどよく熱いホット・ドッグを手に持ち、がぶりとひと口、嚙みとって口に入れた瞬間、メモリーの呼び出しとスクロールがはじまる。たとえば、父親を、まず思い出すだろう。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『自分を語るアメリカ』太田出版 一九九五年

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