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評論・エッセイ

今日は自分で自分の写真を撮りました

中二階の廊下の窓から射し込む午後の日差し。その光と窓の格子が作り出す影を見ながら、彼女はアンドリュー・ワイエスの1枚の画を思い出す。彼女はバルコニーへ出てみた。どこからも死角になった広いバルコニーいっぱいに、西からまぶしく陽が当たっていた。その陽ざしを顔や体に受けた彼女は、あることを思いつく。

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『「彼女」はグッド・デザイン』太田出版 一九九六年

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