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ロックを再生する|第5回|ポールの空回り

 思うにポール・マッカートニーはザ・ビートルズというバンドを継続させたかったのだろう。だからリーダー・シップを発揮した、いや、発揮せざるを得なかったのだ。リーダー格だったジョン・レノンは、一九六六年のアルバム、Revolverを作り終えた頃から明らかに創作意欲が落ちていた。やがてヨーコに夢中になり、ザ・ビートルズとしての活動は二の次になった。ジョージ・ハリスンは、いくら曲作りをしてもアルバムに自分の曲が採用されないことに不満を持っていた。富と名声にもウンザリして、人生の意味をインド哲学に求めた。リンゴ・スターは、遅れて加入したビートル…

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