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小説

膝までブルースにつかって

歩き方がきれいな女性の、すぐ膝の下にはブルースがある

二人の女性がレストランで落ち合い、
そこで交わされる会話を中心に進んでいく短篇。
季節は梅雨。二人とも離婚経験者であり、
思い出話の中には甘い話や奇妙な話、人の死もまた現れる。
その中には思いがけず、鋭くジェンダーの話も混じったりしている。
人は様々な過去を経験して大人に、そして中年になっていく。
それらの過去が人間を作るとしても
少なくとも彼女たちのうちの一人は、
昔と変わらない大股でのきれいな歩き方をしっかり維持している。


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