VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

ハーフ・パパイア

ハーフ・パパイアとなって、あの人の内部に入っていく自分

美術館という空間に身を置く1人の女性がいる。
その空間にあるアブストラクトなオブジェが
なぜだろう、彼女にとってはなによりも自然に身体に通じるような
親密さでもって迫ってくる。
美術館に1人で来ている彼女は、同じく美術館に1人で来ている女性を
顔を見ることなく、後ろ姿のフォルムのみに執着したりする。
かつてクラスメートだった男性との事件を経由して
いよいよ彼女のセクシュアリティは境界を超え、
さらにアブストラクトな領域に入っていく。

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