VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

トリビアのペーパーバックのおかげで、へえ、そうだったのか、と言うのがぼくの口ぐせになろうとしている

 買うには買ったけれども、読まないままほったらかしてあるペーパーバックが、ワーク・ルームのとなりの部屋の大きな書棚に、三重に四重に、つまっている。
 ごく最近、『ハリウッド・トリビア』というタイトルのペーパーバックを買ったのをきっかけに、読まずにほうってある数多くのペーパーバックのなかから、トリビア関係のものをさがしてきて、目の前にならべてみた。
 トリビアというやつを、これまでぼくは、ほんのすこしだけ、馬鹿にしていた。つまらないクイズ番組の問題のような、枝葉末節、重箱の隅だ、とあらかじめきめつけ、トリビア…

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『自分を語るアメリカ』太田出版 1995年

このエントリーをはてなブックマークに追加