VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

小説

夜はまだ終わらない

成り行きに身を任せ、終わらせたくないから夜はまだ終わらない

タフな仕事を終え、明日は何の予定もない。
そんな最もリラックスできる時間に、女は1人、夜の街に出る。
お気に入りの店で1人飲んでいると、
微妙といえば微妙な関係の男が入ってきて
そのまま2人は自動車で高速道路を長い距離、走る成り行きになる。
何一つ不自然なことはないが、しかし同時に
どこかでタガの外れてしまったような夜が続く。
男の態度も終始紳士的でありながら、いくらか謎めいてもいる。
こんな夜は、なぜだろう、眠る気になれないのだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加