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片岡義男.com 全著作電子化計画

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小説

泣くには明るすぎる

かつて優しかった女性と、今、目の前で優しい女性のあいだで、彼は泣く

もう4年前に終了したラジオ番組を、一晩だけ復活させる。
それも、たった1人の女性を喜ばせるために。
そんな荒唐無稽なことが起こりうるだろうか? と思うが
小説であればそれはもちろん起こるし、テレビではなく
ラジオという小さな、親密なメディアであれば、可能性は高くなる。
チームはかつてと同じようにすばらしく機能し、
無事に番組の収録は終わる。だが・・・
この試みの陰には、一つの悲しみが、悲しみのための涙があったのだ。

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