VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

小説

時差のないふたつの島

ストーリーを書き始めるまでのストーリー

片岡義男の小説にはストーリーを書くという行為そのものを考察し、主人公が登場人物たちと会話し、その成り行きが小説として提示されている作品がいくつもある。この小説もまさにその1つであり、本格的な長篇だ。2つの島というヴィジョン、双子というヴィジョンはストーリーと、ストーリーを書くという2つのレベルに呼応し、やがてそれらは溶け合って1つの小説になる。この小説で重要なのは、プラス島の歴史=人々の時間、という大切な要素がそこに呼び出されていることである。
※作家の敬愛する写真家・佐藤秀明氏撮影の写真を収録

このエントリーをはてなブックマークに追加