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小説

きみを忘れるための彼女

典型的に愚かな男はうつくしさを知っている

自分とはスピードが合わない。
自分はいつも遅れてしまう。
その「遅れ」の自覚から取った行動がとりかえしのつかない結末につながる。
それは2人の女性を不快にする結果にもなったが事態をハッキリと前に進めることにも寄与した。
今、男が持っているのはその「遅れ」と愚かさだ。
そのせいで彼は女性を失ったが、そのせいで彼は彼女と彼女のうつくしさを知った。

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