VOYAGER

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小説

昔々、ある夏の日に

2つの約束は、真夏の空の下で果たされる。

17歳、盛夏。青春の真っ只中の時間に、ボビーと呼ばれる少年は2つの約束を果たすためオートバイに乗って西へ向かう。
1つはオートバイを売却するため。
もう1つはそこからの帰路、同級生の女の子に会うためだ。
2つの約束のために、2つのよくできた略地図が役に立ち、約束は首尾よく果たされる。
しかし、まぶしいほどの夏の光の中に1つの闇があったことをボビーは少女に話さない。
2人の頭上には、ホースから無限にあふれてくる水と真っ青な夏の空が広がっているばかりだ。

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