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小説

一等星の見える窓

ようやく一等星の見える時刻

今日こそは会いたい女性がいる。
いつもならしない残業もこなし、時間をつぶそうとするもなかなか電話は通じない。
持て余した時間のあいだに幾人もの女性が登場しては去っていく、そのよるべなさも片岡作品にはおなじみの展開だろう。
やや深い時間になって、ようやくキャッチ。
そこまで時間が経過したのだから、夜空の遅い初夏でも、彼女の体の向こう側に一等星が見える。

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