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評論・エッセイ

先見日記 東京とはどこなのか

 東京のいろんなところで僕は写真を撮り歩く。東京は鉄道の町だから、私鉄でもJRでもなんでもいい、とにかく起点から電車に乗り、ひと駅ごとに降りては、その駅の両側にある商店街を中心に、半日で歩けるだけ歩いて写真を撮る、というスタイルだ。すべての脇道に入り、あらゆる路地を抜けてみるのが基本方針なので、歩く距離の合計はかなりになるとしても、駅からさほど遠くへいくことはない。駅からもっとも遠く離れたとして、徒歩25分くらいまでのところか。
 東京のすべてが、東京のなかぜんたいにぶちまけてある、という印象を僕は持っている。面積としては…

『先見日記』二〇〇五年二月一日

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