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小説

限りなき夏1

それぞれのエンドレス・サマーを描く試みは、今のところ未完のままだ。

タイトルに「1」とあるように、この小説は
さらに長大になる構想のなかにあった。
いや、「あった」ではなく「ある」というべきか。
書かれてから30年以上が経過した今、わかっているのは、
これが未完の小説の一部に過ぎない、ということである。
小説の企みは「あとがき」に簡潔に書かれている。
生きることと波乗りの区別をつけない人々にとって、
いま、生きている夏は過去の夏ともつながっており、
そしてこの先にも伸びていく永遠の夏である、という困難が、<…

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