一九五三年一月二〇日、ドワイト・Ｄ・アイゼンハワーは、第三四代のアメリカ大統領に就任した。そして、就任演説の一部分として、次のように喋った。
〈われわれはわれわれに脅威を与えるものの目的を阻止する手段として、戦争に訴えることを嫌悪し、侵略勢力をくじき、平和の条件を促進する力を発展させることを、政治家の第一の任務であると思う。この原則にしたがって、国家間の相互の恐怖と不信の原因を除き、軍備の大幅な縮小を可能にするよう、総ての人々とともに協同努力する用意がある〉（１）
　一九六一年一月十七日、アイゼンハワーが大統…

底本：『10セントの意識革命』晶文社　二〇一五年改版（一九七三年初版）