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評論・エッセイ

ぼくの椰子の樹

南国のパラダイス・アイランドは椰子の樹があってこそ完璧だ。それは単に幻想的であるだけでなく、自然の脅威をやり過ごすという強靭な一面もあるのだ。そして夕陽に椰子の樹が黒いシルエットになるころ、エジプトの砂漠やロサンゼルスの海岸沿いの町での同じ風景を想う。

底本:『アップル・サイダーと彼女』角川文庫 一九七九年

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