VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

評論・エッセイ

吉永小百合の映画 『美しき抵抗』

マネーの問題にこの映画は深入りしていない。この問題は追いこんでいくと厄介だ。一つの家庭などあっけなく崩壊してしまう。この問題と密接に関係して、男とは、女とはという問題がある。近代以降の社会にはつきものの単純化された図式だ。近代の中で個人は基本的に平等であるということになっている。その平等さは、社会の中でそれぞれの人が何をするかという問題の土台を形成している。

底本:『吉永小百合の映画』東京書籍 二〇〇四年

このエントリーをはてなブックマークに追加