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評論・エッセイ

東京ポジティヴ 1 廃墟となってほどなく

現実の景色とは、人々が生活を営み、日々の暮らしを持続させ、それぞれに人生を作っていく現場なのだが、そこからすべての人たちを退去させると、あとに残された人々の生活や暮らしのためのさまざまな建造物の集積は、リアルさをきわめた精密な原寸大の模型、つまり抜け殻でしかない。それは端的に、廃墟と呼ばれる。

底本:『日本カメラ』二〇〇七年一月号

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