VOYAGER

片岡義男.com 全著作電子化計画

MENU

小説

この色は心の色

やがてそのくやしさからも解放されるはず

シンプル極まりないが、同時に陰影に富んだ短篇である。
片岡義男という作家には、人間の身体(いや、小説の登場人物というべきか)
に対する厚い信頼がある。その主人公たちの多くは好ましい身体の所有者だ。
そしてこの小説は、1人の女性が強い意志を持って身体改造に挑む物語。
それは親しい男性から発せられた一言に端を発し、
それを見返すために始まったものだったが、トレーニングはやがて
彼女の心までも別のものに変えてしまうのだ。

このエントリーをはてなブックマークに追加