長いつきあいはまだ続く
「ピーナッツ」のコミック・ストリップを最初に読んだのは、まだ子供だった頃だ。父親の仕事の関係で、アメリカの新聞や雑誌、そして書籍が、雑多に大量に、いつも自宅にあった。そのような新聞で見かけて、ふと読んでみた。ひょっとしたら日本の英字新聞だったかもしれない。ずいぶん変わったコミックだ、という印象を持ったのを、いまでも僕は記憶している。しかしそれ以上の印象はなく、特に好きになったわけでもなく、ひとまずはそれっきりとなった。「ピーナッツ」という作品世界に対して、僕はまだ幼すぎたのだ。
次に「ピーナッツ」と遭遇したのは、東京・…
底本:『気持ちが楽になるスヌーピー』(解説) 祥伝社新書 2011年
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