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評論・エッセイ

東京を撮る

主題は会社の仕事、地下鉄の現実と憂愁。
花が咲く、月が照る、関係ない。
孤独すら知らずに今日も過ぎゆく。
ありふれた結末、ただそれだけ、生きかたです。

宵闇に赤く提灯が人を誘う。
一日を慰撫する酒と肴という、小さな祭礼の場へ。

牛丼の旗印のもとに、今日も会社の仕事だ、合戦だ。

会社の建物の角がこうなっているのは、造形の妙。そしてそこに置いたふたつの塵バケツは、配置の妙だ。

東京で過ごし…

底本:『東京を撮る』アーツアンドクラフツ 二〇〇〇年

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