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編集者が語る|エッセイ集『彼らを書く』――僕も彼らを書く

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 片岡義男作品の編集者として3作品を世に送り出した、光文社・篠原恒木さん。ご存知の方も多いと思いますが、片岡義男.comオリジナルのエッセイ作品にも多く登場されています。これまで執筆いただいたメイキング記事では、片岡義男の素顔をチラリと見せてくださり、読者を楽しませるお話が盛りだくさんです。
 今回の特集は、篠原さんが編集された『彼らを書く』で、取り上げられた映像作品について、篠原さん自身の目線で書いていただく連載企画です。
第4回 聞こえてないよね?

第4回 聞こえてないよね?

「初めてザ・ビートルズを聴いたとき、なんだこれは、と思ったんだ」
 と、片岡義男さんは言った。
「衝撃だったのですか」
 当然、僕は念を押した。
「ある意味ね。じつに訛りの…… →続きを読む

第3回 その前に、ちょっとこちらを

第3回 その前に、ちょっとこちらを

「苦手なものはございますか、って英語でなんて言うか知ってる?」
 と、片岡義男さんは僕に尋ねた。京都・祇園四条の「蛸長」のカウンター席でのことだった。おいしいおでんが食べられる、評判の老舗である。
 不意を突かれた僕は、
「ええと、Is there anything……」
 と、anythingに続く関係代名詞はthatでいいかな、そのあとはyou don’t likeなのかな、などと典型的なニホン英語を文法的に捻り出そうとしていた。
「もっと簡単に言わないと…… →続きを読む

第2回 成功に酔いしれる4人の無邪気さ

第2回 成功に酔いしれる4人の無邪気さ

さて、片岡義男さんの書き下ろしエッセイ『彼らを書く』の冒頭で紹介されるDVDは、The Beatles The First U.S. Visitである。だから僕もこの順番に倣って、最初はこの映像作品について書こうと思う。
『彼らを書く』は、全国の大型書店がほとんど臨時閉店中という最悪のタイミングのなかで発売されたのだが、おかげさまで驚くべき売り上げ初速を記録し、大型連休中にはすべてのオンライン書店で在庫切れになってしまった。慌てて大増刷をしたのだが、そのことを片岡さんに電話で伝えると、
「いいですねぇ。でも…… →続きを読む

第1回 イントロダクション

第1回 イントロダクション

ザ・ビートルズのことを書くのは怖い。
こうして冒頭からあえて「ザ」を付けたことにも、それは表れている。片岡義男さんは必ず「ザ・ビートルズ」と書く。Theが付かないといけないのだ。その昔、小野洋子さんがジョン・レノンに寄り添って、彼らのレコーディング・スタジオに入るようになったとき。彼女は四人と会話をするときに必ず「Beatlesは……」と口にしていたという。それをたまりかねたポール・マッカトニーは…… →続きを読む


担当編集者 篠原恒木さん篠原恒木さん :
Twitterアカウント @JJshinohara
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2020年4月22日刊行! 『彼らを書く』

『彼らを書く』光文社

“このように書かれた「彼ら」を読むのは初めてだ。圧倒された。” 
細野晴臣氏(音楽家)
採り上げられた映像作品は全部で31作品。有名な『A HARD DAY’S NIGHT』や『HELP!』などが含まれていない「カタオカ・チョイス」にも、ファンの深読みがすでに始まっている。ディラン再来日、そして9月公開予定のザ・ビートルズ映画『GET BACK』を心待ちにしながら読み進めるのには最適の一冊。

【単行本】光文社|定価:本体2,000円+税|256頁

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小説『ビートルズを撮った』
小説『コーヒーにドーナツ盤、黒いニットのタイ。』
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2020年5月21日 00:00