アイキャッチ画像
『ハナ子さん』一九四三年(昭和十八年)(1)
 映画の冒頭、タイトルよりも先に、「撃ちてし止まむ」という言葉が画面に出る。この言葉を僕は知っている、しかし、どのような経過をへて世のなかに出た言葉なのか、背景はまったく知らない。しかし調べればすぐにわかる。一九四三年の…
[エッセイ]  2017年8月8日 00:00
アイキャッチ画像
袋小路の居心地
 十一月二十七日、陸自の調査団の一部がイラクでの調査を終えて、日本へ帰って来た。残りの人たちは引き続きクエートにとどまり、イラクの情勢を観察するという。自衛隊の派遣予定地とされているイラク南部のサマワは、治安が比較的良好…
[エッセイ]  2017年8月6日 00:00
アイキャッチ画像
自分探しと日本の不況
 いまの日本は消費不況のなかにあるという。物が売れないのだ。なにがどのくらい売れれば気がすむのか、という問題はいまはかたわらに置いておくとして、売れないのは人々が買わないからだ、これは誰にでもわかる。なぜ買わないのか。買…
[エッセイ]  2017年8月5日 00:00
アイキャッチ画像
会社員が老いていく国
 僕に思い出すことの出来る範囲で、キー・ワードをひとつだけつまみ出すなら、それはロマンス・グレーという言葉だ。この言葉は確かに兆候だった。日本は老人の国になる、という認識が確定されていく兆候だ。ロマンス・グレーという言葉…
[エッセイ]  2017年8月4日 00:00
アイキャッチ画像
競争の時代とはなにか
 ある日いきなり、日本は競争の時代に入った。この数年という、ごく最近の出来事だ。厳しい競争そのものである市場原理のなかで鍛えられ、そこで常に競争にさらされ、生き残る人が残っていく、勝つ人が勝つ。競争は国内だけではない。国…
[エッセイ]  2017年8月3日 00:00
アイキャッチ画像
団塊の世代という戦後日本
「あと数年で団塊の世代が日本の会社世界の現場を去っていく。いまも企業に根強く残る男社会と、それにつきもののセクハラとが、団塊の世代とともに消えていく」という趣旨の文章を、二〇〇二年の確か後半、新聞の短い記事のなかで僕は読…
[エッセイ]  2017年8月2日 00:00
アイキャッチ画像
「がんばる」とは、なにだったか
「がんばれ」「がんばって」と、いろんな人から自分は言われる。外部から届いて来るこの言葉を、自分という人は受けとめる。受けとめた度合いがある程度以上になると、そうか、自分はがんばるのか、と思い始める。さまざまな人たちから受…
[エッセイ]  2017年8月1日 00:00
アイキャッチ画像
モノクロームはニューヨークの実力
 アンドリアス・フェイニンガーが自ら編集した写真集『一九四〇年代のニューヨーク』は、ぼくにとっては一機の非常にすぐれた出来ばえのタイム・マシーンだ。一九四〇年代という時間はとっくに過ぎ去ってもうないし、現在のニューヨーク…
[エッセイ]  2017年7月26日 00:00
アイキャッチ画像
ミッキーマウス・カントリー
 ミッキー・マウスの帽子をぼくはまだ持っている。ずいぶん昔に買った帽子だ。なにしろディズニー・ランドが開園してまだ六年ぐらいしかたっていないころ、ディズニー・ランドのギフト・ショップで買ったのだから。  この帽子は、じつ…
[エッセイ]  2017年7月11日 00:00
アイキャッチ画像
内省のアクア・マリーン
 目を覚ます直前、ほんの一瞬、水のなかに浮かんでいる感覚がある。その感覚のなかを自分は上昇していく。水のなかからその外へと、自分は出ていきそうになる。だから水のなかへ自分を戻そうとして体に力を込めると、そのとき目が覚める…
[エッセイ]  2017年7月10日 00:00
アイキャッチ画像
ドル安・円高の方向とは
 製品を作ってそれを外国へ輸出し販売する。代金を回収する。製品を作るのにかかった直接・間接のコストすべてを引いた残りが、ごく単純には、その製品を作って売った企業の儲けとなる。そしてそのあと、輸出には為替市場が介在するから…
[エッセイ]  2017年7月5日 00:00
アイキャッチ画像
会社で学んだこと
 会社に就職するとどうなるのかという僕の好奇心に、わずか三か月ではあったけれど、会社は充分に答えてくれた。会社に入って最初にわかったのは、ただの新卒はほとんど人ではない、ということだった。新卒はまず会社の備品になる。備品…
[エッセイ]  2017年6月30日 00:00