アイキャッチ画像
サラリーマンという人生の成功
 大学生だった頃、友人たちとのいきがかりのままに、僕はひとつのグループのメンバーになった。友人たちのつながりのなかからいつのまにか発生した、親睦を目的としたごく私的なグループだ。東京都内のいくつかの大学を、横につなぐよう…
[エッセイ]  2015年12月28日 05:30
アイキャッチ画像
1400兆円分の身の危険
 個人の金融資産、つまり簡単に言うと貯金が、日本ぜんたいでいま千四百兆円あるという。「すごいね。それだけのかねがあれば、日本はまだまだ大丈夫だよ」などと言う人が、庶民や学者、政治家など、あらゆる領域にいる。人々がこれだけ…
[エッセイ]  2015年12月21日 05:30
アイキャッチ画像
絶望のパートタイム・サーファー
 いまの日本の人たちほど不自然で無理な生きかたをしている人たちは、世界のどこにもいないと言っていい、という感想を僕は持っている。ここで僕が言ういまとはどのくらいの時間の幅なのか、僕が自分で体験した範囲内で言うなら、高度成…
[エッセイ]  2015年12月13日 05:30
アイキャッチ画像
子供のままの自分
 僕はじつは子供のままだ。子供の僕とは、五歳くらいから十七、八歳くらいまでの、十年を少しだけ越える期間にまたがる僕だ。その僕がいまもまだ僕のなかにいる。ああ、こういう自分は五、六歳の頃の自分とまったく変わらないな、と思う…
[エッセイ]  2015年11月20日 05:30
アイキャッチ画像
爆弾の穴について思う
 畑にできていた爆弾の穴について、いま僕は思っている。日本が太平洋戦争に大敗北する前年の春先から、昭和二十二年の夏の終わりまで、五歳から八歳までの四年間、僕は山口県岩国市の瀬戸内に面した町で過ごした。米軍による爆撃が激し…
[エッセイ]  2015年11月19日 05:30
アイキャッチ画像
現実に引きずられる国
 日本政府がやろうとしている憲法の改正は、あっさりと実現するだろう。そして新しい憲法は、その字面だけをぼんやりと読んでいるかぎりでは、たいそう立派なものとなる可能性は高い。  改正の理由として、一般的に言ってもっとも説得…
[エッセイ]  2015年11月8日 05:30
アイキャッチ画像
「不断の努力によって」
 日本国憲法の第十一条は基本的人権についてのものだ。憲法の保障するものとして、国民にはすべての基本的人権があたえられていて、それは侵すことの出来ない永久の権利である、ということになっている。そしてその次の第十二条は、憲法…
[エッセイ]  2015年11月3日 05:30
アイキャッチ画像
民主主義は買えなかった
 戦争に負け、すっかりなにもなくなってしまった、と日本人みずからあっさり認めた空白の状態のなかへ、アメリカがやって来た。異文化が軍隊という組織となって、日本へ進駐して来た。1945年8月28日、米軍先遣隊、厚木に到着、と…
[エッセイ]  2015年10月19日 15:02
アイキャッチ画像
心が爆発する|エルヴィスから始まった
 フロンティアが消滅すると同時に、アメリカの価値は変転しはじめた。アメリカはもはや唯一無二の希望の土地ではなくなり、世界の動きとともに、アメリカの価値もかわっていったのだ。アメリカは単独では存在できなくなり、世界の影響を…
[エッセイ]  2015年10月19日 14:32