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小説

私のなかの三つの夏

二つでは終わらない、まだ三つ目の夏がある

自由恋愛。あるいは嫉妬。
そのように呼んでしまうといかにも陳腐に聞こえるが、この短編が少女向け小説のレーベルからリリースされたことには驚いてもいいだろう。
夏があり、高原のホテルという小世界があり、女性が2人、男性が2人。
4人のあいだには2組のカップルがあり、その組み合わせがふと変化する。
まるで日差しを受けたプールの水面のように。
変化する前と後で2つの夏がある。
変化に身を委ねることができない1人を置き去りにして、早くも3つ目の夏が始まろうとしている。

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