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新作書き下ろし3作品を公開!

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サポータ向け書き下ろし「短編小説の航路」シリーズ『夜景が見えます』1作品、「東京を撮る」シリーズ『夕食までの一時間』、『ささはらおうだんほどうきょう』2作品を公開しました。片岡義男.comだけで読める作品です。サポータの皆様は、サポータ本棚から作品をお楽しみ下さい。

夜景が見えます

『夜景が見えます』
各テーブルに女性がつくような店は、かつてクラブと呼ばれて、酒場の主流でした。盛り場に行けば、居酒屋よりもクラブの方が多いのが当たり前で、ビジネスマンが飲むといえばクラブかスナックというのが常識だった時代もありました。今回の短編小説の航路「夜景が見えます」は、現在のクラブとも言うべき、不思議な一軒の店が舞台です。昔と今では、盛り場の様相も変わり、クラブに求められるものも変わっているでしょう。その「今」を片岡義男氏が、どのように捉えているのかが垣間見える、ちょっと不思議な感触の話になっています。一方で、日本人の男性の変わらない部分を冷酷に描いた残酷さも感じられるのが、この小説の肝ではないかと思うのです。


東京を撮る21 夕食までの一時間

『東京を撮る21 夕食までの一時間』
一続きの道でも、その両側の建物の様子で、まるで違った表情を見せて、片岡義男氏が「歩いていく道と、その道に面して建っている建物との、接しかたを写真に撮ると、これは際限がないな、という気持ちになる」というのがよく分かります。その撮影の過程で、片岡氏が「手に入れた」と言う、焼き肉屋の看板がある街角の見本のような風景の写真は、もう21回を数える「東京を撮る」シリーズの中でも白眉の一枚と言えるのではないでしょうか。そこには、このシリーズがモチーフとしている要素が幾つも重なり合い、その上で風景写真として見事に成立した、何かに届いた一枚のように私には見えました。夏の夕暮れの陽光が感じられる写真が揃いました。


東京を撮る22 ささはらおうだんほどうきょう

『東京を撮る22 ささはらおうだんほどうきょう』
横断歩道橋の、あの水色と青の中間のような塗装は、全国的なのでしょうか。私の生まれ育った町では歩道橋はクリーム色に塗られていたような気がします。かつて、山手通りを車で走ると、いくつもの青い横断歩道橋をくぐることになっていて、東京にはなんと沢山の横断歩道橋があるのだろう、しかもどれも同じ色をしている、と、どうでもいいようなことですが、不思議に感動したのを覚えています。今回の「東京を撮る22 ささはらおうだんほどうきょう」は、そのタイトル通り、横断歩道橋が繋ぐ風景の記録です。片側だけ螺旋階段になっている歩道橋というのがまた、失われつつある東京らしさを象徴しているようです。そして、やはりその横断歩道橋も青いのです。


また、これまでサポータのみに公開していた「短編小説の航路」シリーズのうち、『Cmで低く甘く』が販売開始となり、サポータでない方でもお求めいただけるようになりました。

Cmで低く甘く
『Cmで低く甘く』

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2019年11月7日 16:00|電子化計画