972編公開中。 今を映す手鏡のように
2008年 の一覧
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2019.11.8
鉛筆を削るとき
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 僕は鉛筆を削るのが好きだ。ひとりで鉛筆を削っているときの自分の状態を、僕は好いている。鉛筆を削ることを覚えたのは小学校へ入る前ではなかったか。新しい鉛筆を削っていき、芯があらわれ、その芯をほどよく尖らせていると、心地良…
2018.3.21
あの映画をもう一度観たい、その1
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 イギリスとスイスとの合作映画『ワイルド・ギース』が制作されたのは一九七八年だった。そしてその年に日本でも劇場公開された。僕は東京の渋谷で観た。プラネタリウムのあった建物のなかの映画館だった。いまからちょうど三十年前のこ…
2018.3.19
金色の瞳に映るものはなにか
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 バンタム・ブックスというペイパーバックの叢書で刊行された、カーソン・マッカラーズの『金色の瞳に映るもの』という小説の版違いが、今回の写真のなかに四とおりある。いちばん左にあるのが、バンタム・ブックスでの最初のものとなっ…
2018.3.16
短編小説はどうなっているのか
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 O・ヘンリーというアメリカの作家は、かつては日本ですら知らない人はいなかったほどに、著名な存在だった。独特なひねりの効いた、読みやすくわかりやすい短編小説で名をなした人だ。『最後の一葉』や『賢者の贈り物』といった短編を…
2018.3.14
『第三の男』を、やっとこうして楽しんだ
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 一九四九年のイギリス映画『第三の男』を僕は子供の頃にたしか下北沢のオデオン座で観た。面白い映画は西部劇しかないという子供だったから、『第三の男』はつまらないと思った。そしてそれっきりとなったままだったが、ときどき妙に気…
2018.3.12
ジャック・リーチャーを十一冊、積み上げてみる
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 リー・チャイルドの作品を十一冊、記念写真に撮ってみた。どれもすべてジャック・リーチャーという男性を主人公にしていて、ぜんたいは発表年の順に彼の武勇伝のシリーズとなっている。いちばん左の下にあるのが一九九七年のもので、ジ…
2018.3.9
LAノワールの闇を歩こう
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 僕が持っているペイパーバックの山はいくつかに分かれている。そのうちのひとつはミステリーだ。密室殺人の謎を老婦人が解いたりする古典的なミステリーには興味がないのだが、それ以外ならすべて買うことにきめて買い続けてきたら、ミ…
2018.3.7
うちの山にいた五人の私立探偵
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 五冊あるペイパーバックのどれもが、私立探偵を主人公にしている。私立探偵が一人称で語る物語を、ふと読みたくなるときがある。一冊読むと二冊目を読みたくなる。あとを引く。だから三冊目を読み、もう一冊、さらにもう一冊と、あっと…
2018.3.5
この世の終わりを見続ける
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 コーマック・マッカーシーの小説を三冊、続けて読んだ。写真のなかでいちばん左にあるのが、処女作だという『果樹園を守る人』という作品で、一九六五年に刊行された。それから四十年後、二〇〇五年の『老いた男たちの国でなく』が、ま…
2018.3.2
女たちの描く「女」が怖い
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 いちばん左にあるのを僕は二〇〇七年の夏に読んだ。まんなかのを秋口に、そして右側にあるのは、冬になってから読んだ。二作とも女性の書き手によるものだ。意図してそう選んだのではなく、まったくの偶然だ。偶然と言えば、表紙の写真…
2018.2.28
うかつに紀行文を書かないように
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 一九一五年のアメリカで、『ザ・ベスト・アメリカン・ショート・ストーリーズ』という題名の短篇集が刊行された。その年のアメリカで発表された短篇小説を可能なかぎりたくさん集めて読み、そのなかから傑作とうたうにふさわしいものを…
2017.7.21
虚ろな内側をよく見ておきなさい
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 ジュリー・ロンドンが歌う「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」の歌い出しは、三とおりのマイナー・コードのなかを下降して上昇しそこからふたたび下降するメロディによる、四分の三拍子の四小節だ。そしてそのなかで、Fly me t…
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