952編公開中。 今を映す手鏡のように
LP の一覧
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2020.5.14
トリス・バー。バヤリース・オレンジ。バッテンボー
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 バッテンボー、という言葉は死語だろうか。老いも若きも、日本じゅうどこへいっても、誰もがこの言葉を口にしていたあの頃、というものがかつて存在した。あの頃がいつ頃だったか、昭和の何年あたりだったのか、資料がないと僕には正確…
2020.4.30
南日本新聞のあれやこれや
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僕におけるもっともらしさ  かつて南米のペルーから日本へ数多くの男性たちが仕事をしに来ていた。彼らの姿をいまはまったく見ない。日本の失われた二十年の始まりとともに彼らも帰国し始めたなら、彼らが日本を去り始めてすでに二十年…
2020.4.8
『タランチュラ』あとがき
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 ボブ・ディランの『タランチュラ』は、難解である、とよく言われているが、けっしてそのようなことはない、という点についてのみ、すこし書いておこう。  知的な好奇心に多少とも燃えていて、普通程度あるいはそれよりすこしはましな…
2020.4.8
幸せと才能の関係の物語
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「ハリーだってよ」  と自分が言ったのを、いまでも僕は覚えている。レコード店のなかで友人に言ったのだ。『トロピカル・ダンディー』の細野晴臣さんは、ハリー・ホソノだった。ここでは片仮名で書くけれど、たとえばそのLPのジャケ…
2020.4.1
ビートルズ詩集とはなにか
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 久しぶりに会う友人の編集者は、僕が知っているとおりの彼だった。雰囲気、身のこなし、表情、そして笑顔や言葉など、僕をうれしい気持ちにさせた。彼と落ち合ったのが経堂駅のすぐ近くにある素晴らしい鮨の店だったから、うれしい気持…
2018.3.21
あの映画をもう一度観たい、その1
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 イギリスとスイスとの合作映画『ワイルド・ギース』が制作されたのは一九七八年だった。そしてその年に日本でも劇場公開された。僕は東京の渋谷で観た。プラネタリウムのあった建物のなかの映画館だった。いまからちょうど三十年前のこ…
2017.6.21
好きな歌の集めかた
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 いつのまにかLPレコードがたくさんたまってしまった。何枚あるのか数えたことは一度もないが、とにかくたくさんある。たくさんあるだけではなく、いろんなジャンルに広くまたがっている。大きなレコード店へいくと、数多くのLPレコ…
2017.6.20
『カサブランカ』を観て、読んで、聴いた日
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 幼少の頃からはじまって、小学生、中学生、高校生をへて大学生と、どの段階でも、僕は映画を映画館で観てきた。大人になってからもそうだし、いまでもたまには映画館で観ている。  たまに映画館でも観るけれど、ほとんどの場合は、ヴ…
2017.1.28
西ヴァージニア州シェナンドア河
『ウインドソング』という題名のLPのジャケットに、ジョン・デンヴァーは次のようなみじかい言葉をよせている。 Windsong,John Denver,1975[BMG Special Products] 「友だちのみなさ…
2016.9.29
単純なものと複雑なもの|エルヴィスから始まった
8 1960―1970 アメリカ 〈4〉 単純なものと複雑なもの   単純であることと複雑であることの差をはっきりと認識しなければならない。単純であることは、すでに一種の犯罪なのだ。複雑であることも犯罪にはなりうるのだが…
2015.12.20
サンフランシスコ湾ブルース
 フィービ・スノウのLP『フィービ・スノウ』を、AB両面、聞きおえたばかりだ。  音の印象は、かなり素敵だと言える。ほんのわずかに、しかしはっきりと、ブルーに内向していく雰囲気をたたえつつ、ぜんたいはすっきりとメランコリ…
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