973編公開中。 今を映す手鏡のように
角川文庫 の一覧
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2020.7.17
日本の夏の夜、ディズニーランド・レコードを聴いてすごした二時間。ミッキーもドナルドも、みんな元気だった。
縦書き
 梅雨が明けた。急に暑くなった。日本の夏だ。素晴らしい。湿気が、じつにいい。独特の重さをたたえたこの湿気のなかに、日本の夏の官能が、息づいている。夜になると、いちだんと、素敵だ。  さっそく、キンチョウの蚊取り線香をたこ…
2020.4.15
エルヴィスから始まった
縦書き
『エルヴィスから始まった』(『ぼくはプレスリーが大好き』改題)を電子書籍として無償公開しています。縦書き版で全文お読みいただけます。 目次 — 1 ミシシッピー州東テュペロ 2 心が爆発する 3 トータルな体…
2017.10.5
蒼くはない時にむかって
縦書き
『百恵』というタイトルの大きな写真集を、友人がただでくれた。この写真集について、みじかい文章を書いてくれるなら、ただであげるというのだ。ただはいいけれど、気に入らなければなにも書けないかもしれない、とぼくはこたえた。  …
2017.9.26
言葉を捨てた人たちの便利機能満載機種
縦書き
 僕はいまこの文章をオアシス・ライトのもっとも初期のワープロ(以下、WPと略す)を使って書いている。どこを捜してもいまはもう見つけることの難しい旧タイプのものだが、短いエッセイを書くにはこれで充分なので、いまでも使ってい…
2017.9.19
『パリ・テキサス』を観た
縦書き
 空中から撮影した荒野が画面に映る。その荒野のなかを、ひとりの男が歩いている。いったいこの男になにごとが起こったのだろうかと、スクリーンを観ている人は思う。ここから、この映画はスタートする。  荒野をひとりで歩いて来たそ…
2017.9.13
猫の寝る場所
縦書き
 猫の多江子は、突然、目を覚ました。いつもの癖だ。気持ちよく眠っているその眠りのちょうどまんなかあたりで、多江子は、いつも突然、目を覚ます。夢を見ていて、その夢のまんなかで目を覚ますこともあるが、いまはなにも夢を見ていな…
2017.8.13
リゾートの島で二十一世紀最大の課題を知る
縦書き
 遠い南の海に浮かぶ小さなリゾートの島というものは、僕にとってはたいへんに不思議で奇妙なものだ。これはいったいなになのだろうかと、そのような場所へいくたびに、僕は違和感を楽しむ。グレート・バリア・リーフのなかにあるハミル…
2017.7.28
アイランド・バウンド
縦書き
 その島は、上空から見ると、ジェリー・ビーンズのようなかたちをしている。太目になりかけた三日月の、上下両端のとがった部分を丸くしたかたちだ。  小さな島だ。青い海のうえの、濃い緑色の三日月だ。環礁の一部分だから島の周囲を…
2017.7.14
やがてはカウボーイも、インディアンとおなじく保護居住地に囲われる身となるだろう、と本物の西部男が言っている。
縦書き
 モンタナ州とアイダホ州の州境を、大陸分水嶺が東へむかってのびてくる。ワイオミング州の西側の州境にぶつかり、ワイオミング州の北西部に入りこんで、南東にむかって斜めにくだっていく。くだりきると、大陸分水嶺は、コロラド州との…
2017.7.11
ミッキーマウス・カントリー
縦書き
 ミッキー・マウスの帽子をぼくはまだ持っている。ずいぶん昔に買った帽子だ。なにしろディズニー・ランドが開園してまだ六年ぐらいしかたっていないころ、ディズニー・ランドのギフト・ショップで買ったのだから。  この帽子は、じつ…
2017.7.3
ドライ・マティニが口をきく
縦書き
 仕事をおえて、ビルから外へ出てくる。  まだ、明るい。  夏は、これだから、いい。  仕事を終ってもまだ明るいという、夏の特性を、しっかり楽しまなくてはいけない、と自分自身に言って聞かせよう。  夏の午後おそくから、夕…
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