882編公開中。 今を映す手鏡のように
英語 の一覧
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2017.9.11
大統領によれば
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 二〇〇一年九月十一日の午前九時すぎ、大統領はフロリダ州サラソータのエマ・ブッカー・エレメンタリー・スクールという学校にいた。生徒たちと向き合って椅子にすわっている大統領に、画面の左手からひとりの男性があらわれ、大統領へ…
2017.8.17
日本語の発想による英語
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 日本語から英語へ単純に置き換えることの出来ないものの極小例は、「の」は「オヴ」、「から」は「フラム」、というような単語、そして「一杯やりましょうよ」は「レッツ・ドゥ・ワン・カップ」といった片言だろう。日本語世界から英語…
2017.8.16
『日米会話手帳』という英語
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『日米会話手帳』という出版物について僕が初めて知ったのは、いつのことだっただろう。二十代の前半ではないか、という推測はもっとも妥当だ。それ以前にすでにこの本について知っていた記憶はない。戦後世相史のような記述のなかで、瓦…
2017.4.30
シジミ汁のシジミを数えよう!
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 三等船客のための簡素な日本食の食事に味噌汁がついていた。その味噌汁がもしシジミ汁であったなら、まず、味噌汁の大なべのなかから、シジミだけをしゃくしですくいあげて器に移した。大なべのなかにあるシジミぜんぶを、器に移すのだ…
2017.4.29
憧れのハワイ航路
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「チャイチャイブー」のひと言がなぜぼくにとって衝撃的であったかについて書くまえに、秩父丸に三等客として乗るとどのような感じであったかに関して、明らかにしておかなくてはならない。すべては有機的に複雑に連関している「チャイチ…
2017.4.23
世界はすべて片仮名のなか
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 日本語には片仮名という書きかたがある。どんな外国語であろうとも、おおよそのところでよければ、その音を片仮名で表記することが、じつにたやすく可能だ。僕の好きな冗談のひとつに、全篇を片仮名書きした『風とともに去りぬ』という…
2017.4.19
言葉はきわめて人工的に身につく
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 言葉というものは誰もがいつのまにか自然に身につけていくもの、と信じて疑わないのが日本人だ。生まれてからの自分の身辺に続く日常生活という成りゆきのなかで、人は言葉を覚えていく。三歳児になると二千語を覚えていて、三歳児なり…
2017.4.17
ペラペラとはなにだったか
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 英語がペラペラ、という言いかたがある。なにを言っているのか自分にはわからないが、日本人が外国人と英語で滑らかにコミュニケートしている状態に見えるとき、その日本人の英語はペラペラである、と表現されてきた。まったくたいした…
2017.1.30
英語で読むとよくわかる日本
 日本に関する多くのことについて、僕は英語をとおして学んだ。英語をとおしてとは、抽象化して、と言いかえてもいい。そしてさらに、抽象化してとは、余計な邪魔ものなしに、と言いかえることが出来る。  たとえば『源氏物語』に関し…
2016.12.26
基本英単語について
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 太平洋戦争中の日本が、アメリカによる日本の本土への爆撃を初めて体験したのは、一九四二年四月十八日のことだった。真珠湾攻撃から半年後だ。  航空母艦に爆撃機を積んで日本へ接近し、飛行甲板から爆撃機を飛び立たせて東京を爆撃…
2016.12.12
「理解」などするからいけない
 日本では英語の勉強は中学からはじまることになっている。しかしそれ以前から、一見したところ単純な単語なら、すでにいくつも知っているのが普通だ。「犬」は dog、「本」は book、そして dog は「犬」、book は「…
2016.11.19
静止と列挙と固い枠
 日本語の文章は、それがどれほど複雑なかたちのものであっても、核心に向けて削り込んでいくと、最終的には「—は—である」という構造にまで還元することが出来るという説を僕はかつてなにかの本で読んだ。僕…
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