884編公開中。 今を映す手鏡のように
民主主義 の一覧
2017.8.13
リゾートの島で二十一世紀最大の課題を知る
縦書き
 遠い南の海に浮かぶ小さなリゾートの島というものは、僕にとってはたいへんに不思議で奇妙なものだ。これはいったいなになのだろうかと、そのような場所へいくたびに、僕は違和感を楽しむ。グレート・バリア・リーフのなかにあるハミル…
2017.2.12
禁止することの快感
ー2004年4月5日*ー 「まえがき」参照  ヴィザなしでアメリカに入国し、九十日までは滞在することの出来る短期の旅行者に対しても、指紋の押捺と顔写真の撮影が強制されることになった。入国管理のゲートで両手の人さし指を左手…
2016.10.25
個人的な絵葉書における、写真と民主主義の関係
『燃える大平原と紙でつくった月』のような本は、たっぷりと時間があるときには、ほんとにいいものだ。この本のなかには一九〇〇年から一九二〇年にかけてのアメリカ各地で作られて使用された絵葉書が二百ページちかい分量のなかに、どっ…
2016.7.10
この国の動きかた
 政府が提出していた有事法制関連三法案が、第一五六回国会で成立することが確実になった。五月十四日、小泉首相は官邸で次のように語った。「これまでは有事を論議することすらタブーだった。それなのにいま、有事立法をめぐって、与党…
2016.5.27
広島の真珠
縦書き
 半年だけと期間を区切って、日本のTV各局のニュース番組を録画で可能なかぎり見た、という体験を僕は持っている。TVを見ない僕にとっては、体験と呼ぶにふさわしい出来事だった。TVという経路ごしに、視聴者という不特定多数に向…
2016.5.2
日本史のなかの最初の国民投票
二〇〇四年一月六日*本文末「まえがき」参照  二〇〇三年十一月の総選挙で使われた自民党のマニフェストのなかに、次のような項目があった。「結党五十年の二〇〇五年十一月に改正憲法の草案をまとめ、国民的な議論を展開する」。この…
2016.3.6
一九四五年秋、民主主義の始まり
 仕事の現場で、珍しく、久しぶりに、同世代の男性と知り合った。落ち着いたスーツにネクタイ、やや白髪の紳士だ。見た目での年齢の見当は僕にはつけがたかったが、太平洋戦争に日本が大敗戦した年の四月に、小学校一 年生になったとい…
2016.2.23
交差点の青信号を待ちながら
交差点の横断歩道の信号は赤だった。青に変わるのを待つために僕は立ちどまった。歩くために脚を動かしていたことによって、僕の体内にはエネルギーが撹拌されていた。急に立ちどまったからそのエネルギーは行き場を失い、頭へと上がった…
2016.2.16
この貧しい街の歌を聴いたかい
「きみが言っているジャパニーズ・スタイルというものが、わかってきたよ。僕が写真を撮るときには、風景にしろ人物にしろ風物にしろ、とにかくその場所の土地がらと言うか、そこに固有の物や人のありかた、感触、雰囲気、空気感などを狙…
2016.1.4
[オリヴェッティのタイプライター]
 自分の心象を可能なかぎり端的にあらわしている写真を撮ろう、ときめて撮ったのが147ページ〔上〕にある写真だ。心象を撮る、それ以外は撮らない、と最初から決定して撮っただけに、これ以上ではあり得ないほどに端的な、きわめてわ…
2015.10.27
オン・ザ・ロードとは
 アメリカでなにがいちばん面白いかというと、やはり建国がいちばん面白い。アメリカというひとつの国がつくられるにいたった事情とか、建国の父たちはいったいなにを思って建国するにいたったか、あるいは、国をつくるにあたってどのよ…
2015.10.19
民主主義は買えなかった
 戦争に負け、すっかりなにもなくなってしまった、と日本人みずからあっさり認めた空白の状態のなかへ、アメリカがやって来た。異文化が軍隊という組織となって、日本へ進駐して来た。1945年8月28日、米軍先遣隊、厚木に到着、と…