884編公開中。 今を映す手鏡のように
昭和 の一覧
2016.12.17
『東京ラプソディ』1936年(昭和11年)|2
➡︎前半|1  マキと船橋、そしてハト子の三人は、料亭へ出かけていく。蝶々を指名する。蝶々さんが座敷へ来る。あでやかに美しい、優美な芸者さんだ。やや気後れしつつも、マキは彼女と対決する。若原一郎にはこんな可愛い恋人がいる…
2016.12.16
『東京ラプソディ』1936年(昭和11年)|1
 おおまかに言って銀座の西側、若い女性の足で有楽町の駅から小走りに三分ほどでいけるあたりに、若原クリーニング店という洗濯屋さんがある、という設定だ。銀座でなくては物語にならない、だからそのクリーニング店は銀座にある。そし…
2016.7.12
君はなぜ恋しいか
 歌謡曲、あるいは流行歌、どちらでもいいけれど、もの心についてから現在にいたるまで、僕はそれらとどのような接触を持っただろうか。もの心ついてから現在にいたる期間は、日本の戦後五十数年という期間そのままだ。  幼時から子供…
2016.2.27
青空とカレーライス
 日本では「私の青空」として知られている「マイ・ブルー・ヘヴン」という歌は、一九二七年のアメリカに登場してヒット・ソングとなった。アカデミー賞が設立され、ベーブ・ルースがニューヨーク・ヤンキーズで六十本のホームランを打っ…
2016.2.25
町にまだレコード店があった頃(2)
 海原千里・万里のLPも残っていた。名前にひかれるところもあるが、十二曲のうち八曲までがいわゆる大阪ものであることから、僕はこのLPを買ったのだ、といま僕は推測する。大阪ものへの興味は、フランク永井に触発された。「大阪ぐ…
2016.2.20
喫茶店を体が覚える
 LPが二十枚、ヴィニールの袋に入っている。かかえて持つとかなり重い。僕は中古レコード店を出て来たところだ。何軒かを巡回する予定だったのだが、一軒の店で二十枚も見つかってしまった。だから今日はこの一軒でおしまいだ。ひと休…
2016.2.12
『結婚の生態』1941年(昭和16年)(2)
前回|1|  ふたりの結婚式の様子は省略されている。式を終わって車で出かけるふたりの、式場の玄関先での描写フィルムが、式にまつわるすべてを代表している。ふたりは彼の両親の墓参りをする。旅行が終わったらきみの両親の墓にお参…
2016.2.11
『結婚の生態』1941年(昭和16年)(1)
 「石川達三の小説『結婚の生態』から、良き結婚生活精神の建設を新たな物語に描いてー」という文章が、冒頭でスクリーンに映し出される。原作は当時のベストセラーだったという。若い優秀な新聞記者がひとりの女性と知り合い、結婚して…
2015.11.27
『東京の宿』1935年(昭和10年)
 昭和10年に公開された日本の娯楽映画を、たとえば向こう3か月のうちに10本ほど映画館で見る、というようなことは、いまの日本ではまず不可能だ。数の揃っている店へいき、ヴィデオとして市販されている昭和10年製の娯楽映画を、…