972編公開中。 今を映す手鏡のように
文章 の一覧
2020.6.30
TVの記憶をふたつ
縦書き
 当時の僕の仕事場はたいそう快適だった。東の端にあった階段を二階へ上がり、まっすぐの廊下を西へ向けて歩いていき、突き当たりにあった和室を抜けると、二十畳ほどの広さの人工芝のヴェランダだった。このヴェランダの南西の角に、温…
2016.7.3
いつも代金を払わない男|アビーロードのB面
 広場の南西の片隅、いつもの位置に、新聞売りの小屋が今日も出ていた。北東の方向から広場にむけて歩いてきた彼は、広場を斜めに横切った。鳩をよけながら、噴水のかたわらを通過した。  新聞売りの小屋のまえに立った彼は、新聞売り…
2016.1.12
いかに生きたら、もっともかっこういいか
 いまこれから、ひょっとしたら貴兄にも読んでいただけるかもしれないこの短い文章のために、男性はどのように生きたらかっこういいだろうか、というテーマを僕はもらってしまった。たいへんに書きにくいテーマだし、僕にとっては不得意…
2015.12.26
課題人生論
『新しい年を迎えるにあたっての人生訓。生涯を決めるこの一点』というテーマで、2000字の文章をこれから書く。2000字といえば400字詰めの原稿用紙で5枚になる。入学試験や入社試験のときに出題される課題作文ないしは論文だ…
2015.10.25
人は誰もが物語のなかを生きる
 僕はいろんな種類の文章を書いている。小説もあればエッセイもある。評論のような文章もたまには書くし、最近では詩の本も一冊書いた。しかし、書いている当人である僕の目で見ると、自分が書く文章はすべて物語だ。すべてはストーリー…