951編公開中。 今を映す手鏡のように
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2016.9.7
信号待ち
 夏の残り香の最後の部分が、今夜のうちはまだある。しかし、明日になれば、もうどこにも見あたらないのではないか。と、ふと思ったりする、そんな夜だ。  夜は更けていた。午前二時を、すぎている。夜の底の、いちばん低い部分だ。 …
2016.6.24
僕が一度だけ見たUFO
 僕はこれまでに一度だけUFOを見ている。あれはUFOだった、としか言いようのない体験なので、僕はUFOを見たと、自分で勝手にきめている。それがUFOであったことに、僕は直感的な確信を持っている。僕が見たのはもっともポピ…
2016.5.10
またたく星が、にじんでこぼれる
 五月のはじめにアメリカから友人が日本に来た。ぼくの家に泊まった初日の夜、彼はベッド・ルームのベッドの、二段になったマットレスの上段だけを居間に持って来て、ぼくは今夜はここで寝る、と言った。  居間は、かなり広い。そして…