884編公開中。 今を映す手鏡のように
ラジオ の一覧
2017.1.20
林檎の樹
 星条旗が立っている郵便局の裏をゆっくりとおりすぎると、行手に一本の巨木が見えた。樹木に関するぼくの知識で判断すると、その大樹は楢の樹の一種のようだった。  巨木や大樹は、たいていの場合、神々しさに近いような威厳を、長い…
2016.3.8
タクシーで聴いた歌
 春まだ浅い、という言いかたがほとんどあてはまらない、冬の終りに近い温い日の夜、十時前後、僕は東京でひとりタクシーに乗って走っていた。中波のラジオがかかっていた。聴取者が葉書で歌をリクエストする短い番組がやがてはじまった…
2016.2.3
少年とラジオ
 1951年にはぼくは子供なのにラジオを5台くらい持っていた。アメリカ製のテーブル・ラジオあるいはポータブル・ラジオだ。ゼニスとかモトローラ、アドミラル、それにジェネラル・エレクトリックといったブランドのラジオだ。もちろ…
2016.1.31
きまぐれ飛行船
『ドント・エクスプレイン』という歌について書こう、と思った。ジャズ・ヴォーカルのスタンダードのようになっている曲だ。二語だけで出来ているこのタイトルを、どんなふうに日本語訳にすればいいのだろうか。意味だけをとって、ごくつ…