973編公開中。 今を映す手鏡のように
ブックストアで待ちあわせ の一覧
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2017.9.18
ヴァーガス・ガールという、架空の女性たち
縦書き
 ヴァーガス・ガールという、架空の美しい女性について書くことにしよう。  ヴァーガスは、VARGASとつづる。ヴァーガス・ガールとして広く知られている一連の美人画を描いた画家の名前だ。フル・ネームは、アルベルト・ヴァーガ…
2017.7.25
イースト・サイドの、暑い日の午後の消火栓
縦書き
 それほど緊急の用事でもない、という感じでパトロール・カーがくる。歩道に寄ってそのパトロール・カーはとまり、サマータイム・ユニフォームを着た中年の警官がふたり、外に出てくる。ひとりは居心地悪そうにあたりを見まわし、レンチ…
2017.6.4
ぼくはなぜブローティガンをいちどにぜんぶ読まないか
縦書き
 丹後半島で白い灯台を見たあと汽車を乗りつぎ、最終的には新幹線で東京へ帰ってきた。  6月の東京は、薄曇りだった。いっしょうけんめいに歩くと暑そうだが、いっしょうけんめいでなければ快適な気温のようだったから、ぼくはいっし…
2017.2.4
エドワード・ホッパーが描いたアメリカの光
 エドワード・ホッパーの画集が欲しいと、もう何年もまえから、ぼくは思っていた。ペーパーバウンドの小型の本でいいから、できるだけたくさんホッパーの絵が収録してあり、彼の絵および彼についてのきちんとした評論ないしは解説がつい…
2016.6.6
雨が、ぼくにオードリー・フラックの画集を開かせた
 窓の外にいま午後がある。その午後は、いっぱいに雨を持っている。梅雨の雨だ。今年は、長くて冷たい梅雨だという。なるほど、いまはたしかに肌寒い。  雨を見ながら、ふと考えた。雨は不思議だ。  もしいま雨が降っていなかったな…
2016.4.23
リトル・ゴールデン・ブックスを開くと子供の頃のぼくがいる
 まだごく幼い頃のぼくにとって、大きな謎であったことのひとつは、リトル・ゴールデン・ブックスはいったい全部で何冊あるのだろうか、ということだった。いまでも、本の三方を黄色く塗ったこの小さな本たちを書店で見るたびに、全部で…
2016.3.25
読んでから観ても、観てから読んでも、映画は面白い勉強だ
 話題作として映画になった原作小説のペーパーバック、あるいは、メディア・タイインと称して、映画およびその映画の完成スクリプトにもとづいて大急ぎで小説をおこしたノヴェライゼーションのペーパーバックが、いつのまにかたくさんた…
2016.1.18
マンハッタンの10番通りと14番通り
 自分にとっていちばん好きな場所はニューヨーク、特にマンハッタンだ、といつも言っていたアメリカ人の友人の持論は、ニューヨークはアメリカのなかの独立国だ、というのだった。  どんな人のどのような視点や興味からニューヨークを…
2015.11.11
人生に成功したければ、言葉を勉強したまえ
 人生に成功をおさめるためにぜったいに欠かせない最大の条件は言葉に習熟することだ、という伝統的な考え方が、アメリカにはある。この考え方は、いまでもつづいている。  たとえば、ハーバード大学のビジネス・スクール(経営大学院…
2015.11.9
ブックストアで待ちあわせ
 海にむけてくだっていくゆるやかな坂道が、3ブロックにわたってつづいていた。ブックストアは、まんなかのブロックの、さらにちょうどまんなかにあった。  町のいちばん高いところから海岸へ降りていくこの坂道は、町のメイン・スト…
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