948編公開中。 今を映す手鏡のように
2016.2.18
壁面とマネキンの街を歩く
「今回はふたりで別々にテーマを持って、おなじ街のなかでともに撮影するというセッションをしました。僕のテーマはマネキンです。一回のセッションでは数多く撮ることは出来ないので、最近のものにストックのなかから選んで加えたもの八…
2016.2.17
時間はここでもまっすぐに突っ走った
「今日、秋のよく晴れた日、僕ともうひとりの僕は、都内のJR駅で午前中に待ち合わせをし、ふたりで写真を撮って歩き、午後3時30分のいま、新宿のホテルのコーヒー・ショップで、アメリカン・クラブハウス・サンドイッチを食べてコー…
2016.2.16
この貧しい街の歌を聴いたかい
「きみが言っているジャパニーズ・スタイルというものが、わかってきたよ。僕が写真を撮るときには、風景にしろ人物にしろ風物にしろ、とにかくその場所の土地がらと言うか、そこに固有の物や人のありかた、感触、雰囲気、空気感などを狙…
2016.2.15
ジャパニーズ・スタイルを撮ってみましょう
「アメリカで刊行されていて、日本でも買えるのですが、絵葉書の本というものがあるのです。何枚かの絵葉書を一冊に綴じたもので、テーマ別になっています。マティスやピカソたちの有名な絵画からはじまって、子猫の写真からジェームズ・…
2016.2.14
彼女は彼を愛していた
 彼女は彼を愛していた。彼も、彼女を愛していた。ふたりの関係は、とても素晴らしいものだった。このままいつまでもつづけばいいと、ふたりとも思っていた。  だが、丸二年つづいて三年目目に入ってすぐに、ふたりは別れなくてはいけ…
2016.2.13
四季のひとめぐり
「今日は記念日なのよ」  彼女が言った。 「そうだね」  彼が答えた。 「自覚してましたか」 「ちょうど一年だ。昨年の今日、僕たちは知り合った」 「あれから一年なのね」  平凡な言いかたに彼女は優しい感慨をこめた。 「一…
2016.2.12
『結婚の生態』1941年(昭和16年)(2)
前回|1|  ふたりの結婚式の様子は省略されている。式を終わって車で出かけるふたりの、式場の玄関先での描写フィルムが、式にまつわるすべてを代表している。ふたりは彼の両親の墓参りをする。旅行が終わったらきみの両親の墓にお参…
2016.2.11
『結婚の生態』1941年(昭和16年)(1)
「石川達三の小説『結婚の生態』から、良き結婚生活精神の建設を新たな物語に描いてー」という文章が、冒頭でスクリーンに映し出される。原作は当時のベストセラーだったという。若い優秀な新聞記者がひとりの女性と知り合い、結婚して結…
2016.2.10
思い出すのはアメリカ式朝ごはん
『アメリカン・フード(アメリカの食べもの)は、どんなふうでしょうか、ちょっと見てみましょう』というタイトルの、全四十四ページの本を、ぼくは手に入れた。みじかい解説文を読みながら、その文章にそえてある数多くの写真をはじめか…
2016.2.9
ピーナツ・バターで始める朝
 ピーナツ・バターとの久しぶりの再会をいま僕は楽しんでいる。10年ぶり以上、15年くらいにはなるかもしれない。しかし20年にはなっていない。などと言いながら、10年や20年、あっと言う間だ。  うれしい再会だから、なかに…
2016.2.8
オートミールの朝食
 子供のころ、朝食にオートミールをよく食べさせられた。ぼくが子供のころには、日本のどこをさがしてもオートミールなんてなかったのだが、いまではたいていのスーパーで売っている。  ドロドロのおかゆのように出来あがった熱いのを…