971編公開中。 今を映す手鏡のように
エッセイ・コレクション の一覧
2017.4.11
東京で電車に乗ると、なにが見えますか
縦書き
 結婚式場の広告ポスターを、僕は以前から興味を持って観察している。東京だと、結婚式場の広告ポスターは、電車のなかに特に多い。  文字だけで構成したポスターは皆無だと言っていい。結婚した女性が手に入れるはずとされている幸せ…
2017.2.26
六〇年代
 バード。ブーガルー。ブリストル・ストンプ。フレディ。フラッグ。ファンキー・チキン。ヒッチハイク。ハックルバック。ハリー・ガリー。ジャーク。リンボ。ロコモーション。マッシュド・ポテト。モンキー。ポニー。シンガリン。スロッ…
2017.2.25
移民の子の旅 ホノルル、一八六八年
 夜明けと共にワイアナエとコオラウの山なみの頂きに雨雲がとまりはじめた。空が白んでいくと、雨が来た。大粒の重い雨だった。草ぶきの屋根を叩き、板張りの小屋の壁を横なぐりにし、樹の葉にひっきりなしに当たっては、はじけた。たく…
2017.2.22
ガーフィールドは、ただ単に猫であるだけでは、満足しない
 壁にとりつけたドア・ストップのそばに所在なげにすわっている猫は、ドアがいきなり勢いよく開いたときには、ドア・ストップとともに自らもドア・ストップになってしまう可能性が大きい。  ドアのうえに登ってそこにすわっている猫は…
2017.2.18
三十日間で悲しみを克服する法
 できるだけニュートラルな視点や気持ちを持ってアメリカの町を歩いていると、これはまさにアメリカだなあとか、ほんとうにこれはアメリカ的だなあ、と思いつつかなりの感銘を受けてしまういろんなものが、目に入ってくる。場所がアメリ…
2017.2.17
女性ボディビルダーの魅力を支える、苦しみの個人史
 アメリカの女性ボディビルダーたちのヴィデオ・テープをぼくは見たことがある。何人かのフィーメイル・ボディビルダーたちが画面に登場し、自分とボディビルディングとの関係について、まず手みじかに語る。  理想の状態に近づくため…
2017.2.16
理想主義の炎を燃やしつづけるために
 アレグザンドラ・ペニーが書いた『男の人への、してあげかた』という本は、一九八一年に刊行されてすぐにベストセラーの仲間入りをした。まだベストセラーのリストにのっているころ、ぼくはこの本を買った。ダスト・ジャケットのデザイ…