895編公開中。 今を映す手鏡のように
サーフィン の一覧
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2016.8.23
あの夏の女たち
縦書き
 まずはじめに、彼女の頭が見えた。海の水に濡れた髪が、うなじにはりついていた。すんなりとした首と、ひきしまって無駄のない肩が見えた。それから、胸の三角形の小さな布きれと細いひもの組み合わせでできているビキニ・トップの胸が…
2016.8.3
小さな島にいると自分がよくわかる、という話
 ぼくにとっての小さな島の魅力は、「南」とか「夏」とかの魅力と、不可分に一体となっている。ぼくが大好きな島は、南の島かあるいは夏の島なのだ。真夏でもなお肌寒い北の海の島はまだ体験がないから、好きだかどうだかわからない。 …
2016.3.28
本物
 一九六〇年代のなかばに、ホノルルのビショップ博物館で見た昔のハワイのサーフボードは、本物との対面、というような感銘をぼくにあたえてくれた。それ以前にもこの博物館へは何度もいき、展示してあるサーフボードも見ているのだが、…
2015.12.15
誰がいちばん初めに波に乗ったのか
縦書き
 誰がいちばん初めにサーフィンを考えついて実行したのか、わかっていない。  ちょっとした板っきれをボディ・ボードに使ったサーフィンは、数千年の歴史を持っているにちがいない。南太平洋の、どこかの小さな島で、ある日、波乗りは…
2015.12.13
絶望のパートタイム・サーファー
 いまの日本の人たちほど不自然で無理な生きかたをしている人たちは、世界のどこにもいないと言っていい、という感想を僕は持っている。ここで僕が言ういまとはどのくらいの時間の幅なのか、僕が自分で体験した範囲内で言うなら、高度成…
2015.11.18
僕たちのはじめての海
 ハワイにいるときの彼は、オアフ島の北側、サンセット・ビーチのすぐかたわらにあった木造二階建ての古い家に住んでいた。その家へ僕は何度も遊びにいった。泊めてもらったことも一度や二度ではない。彼がほかの場所にいるときには、自…
2015.11.16
ロングボードの宇宙
 ロングボードにまたがって、ぼくはいま沖にいる。波をつかまえるために位置をとり、波を待っている。太平洋をうねってくる波がたたえている、生きた命のようなエネルギーをつかまえるには、この重いロングボードがいちばんいい。  両…
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