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置きかたもセンスのうち、とぼくは思う

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 ぱっと見たときの第一印象。デザイン。質感。持ったときの感じ。どこかに置いたときの雰囲気。黒とグリーンの色のとりあわせかた。秒針の色。文字盤のデザイン。ふたを閉じたときの様子。開いていくときの感触。アラームの音。GMTを中心にして世界の時間がわかるしかけ。ふたを閉じて20ミリという、ちょうどよい薄さ。以上、思いつくままにあげたいくつもの条件のいずれにも、このブラウンの時計は合格する。だから、この時計は、ぼくも気にいっている。あおむけに寝かしておき、ふたをなかば開いておくのが、ぼくの好みだ。寝た文字盤を12のほうから逆さまに見ることが多い。

(2017年4月3日掲載、『彼らと愉快に過ごすー僕の好きな道具について』1987年)

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1987年 『彼らと愉快に過ごす──僕の好きな道具について』 道具
2017年4月3日 05:30
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