VOYAGER

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評論・エッセイ

海岸の古びた一軒家で、ソリッドな食事をし煙草を吸わない

「サーフィンは単なるアウトドア・スポーツではない。ウェイ・オブ・ライフなのだ」とか「サーフィンはトータルなライフ・スタイルだ」と、アメリカ製のサーフィン映画のなかでナレーターがいつもくりかえしている。そのとおりだ。サーフボードに乗って、一度でもいいから波をつかまえ、すべり降りた経験を持ってしまったら、サーフィンの魅力に完全にひっかかってしまい、以後、サーフィンはウェイ・オブ・ライフにならざるをえない。
 サーファーは、朝早く起きる。暗いうちから起き出し、海岸へいく。一日二十四時間を自分のためにとても有効に使おうと思ったら…

底本:片岡義男エッセイ・コレクション『僕が書いたあの島』太田出版 1995年
『サーフシティ・ロマンス』晶文社 1978年所収

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