百聞は一見にしかずとは、まさにこのことですよ

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●6/12〜6/18

 対比をとおして強調を現出させ、事態の説明を相手にとってより実感的にわかりやすくするという技法は、日本語にも英語にも共通して存在する。

 日本語の課題文では、「百聞」と「一見」とが対比させてある。百と一とのあいだには、字面どおりには九十九の落差があり、その落差が実感に転換されて、理解は高められたり強められたりする。

 英語の例文は、ものの言いかたとしては平凡なものだ。この技法は陳腐だとも言えるだろう。しかし、こう言われてわからない人はいない。だから時と場合によっては、このような言いかたもそれなりの効果を発揮する。

 一枚の写真が千語をついやした説明に匹敵するなら、いまご覧になった映像は百万という数の言葉を使った説明にも匹敵するものです、という言いかただ。その映像がじつはさほどのものではなくても、こう言われてしまうと、言われたほうとしては、ほほう、そういうことか、と納得してしまう。

片岡義男の Answer :If one picture is worth a thousand words, you have just seen a million words.

(毎週月曜更新|『英語で言うとはこういうこと』角川oneテーマ21、2003年所収)

 


2017年6月12日 05:22