今日は口数がおおい(その7)|35冊を発売しました

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小説35冊を発売しました。厳密にいうなら小説34冊と詩集1冊です。

双葉文庫の『少女時代』に収録されている「たしかに一度だけ咲いた」「自分のことが気になって」「どこにもいない私」の3編は特にお勧めしたいものです。14歳の少女たちが主人公のこれらの作品は1990年に発表されました。今から思えば1990年はのどかな日々だったのかもしれませんが、ここにこうして14歳の少女たちの、14歳の少女であるからこその純度の高い理論的な考察は死と時間に関してであり、それは生きていることそのものに対する考察と言うことができます。それぞれ短いものですから、ぜひ読んで、片岡さんの硬度に触れてください。何度読んでも飽きることはありません。14歳(以上)の少女なら、身にしみますよ。

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※本の表紙をクリックすると[試し読みから → 購入まで]できます

『少女時代』が発売されてしばらく後に、10代の少女たちの自殺が現実のものとして報じられるようになりました。片岡さんも時代のこどもであることを思いますが、でも時代をずっと先取りしていた前衛であることは忘れてはならないと思います。

片岡さんのいまのところ、たった一冊の詩集は「yoursです。
いまのところ、と書いたのは、二冊めの詩集を作りたいと思い続けているからです。そんな私の提案に対して片岡さんは、「yours」の詩に手を入れたいと言い、実際にいくつかこころみてくださいました。さらに「yours」以後の詩がいくつかあり、以前のものも少しあります。それらを水牛のサイト内のメントール・ユーカリプトですべて公開していますので、まずは片岡さんの詩を体験してみてください。「yours」に収録されている詩のタイトルは同じなので、読み比べるのも楽しいです。

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メントール・ユーカリプトは二冊めの詩集の準備段階なのですが、なかなか進みません。詩を書くためにはそのためのモードになる必要があり、ひとつの季節くらいは必要だと片岡さんは言います。「yours」の発売をきっかけに、あらためて、二冊めの詩集のことを考えて、片岡さんをそのモードに追い込みたいと思っています。

いつにも増して偏向したお勧めをしましたが、タイトルに惹かれたものを読んでみるのも楽しいです。「離婚して最初の日曜日」はどんなふうに過ぎるのか。いつものように「勇気は下着から」くるらしい。「静かな冷たい花」や「あの影を愛したにはどんなことが書かれているのか。小説にはみなどこかにおもしろい工夫が凝らしてありますから、はずれはないはずです。

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八巻美恵@編集部

2017年5月26日 13:00